ひとのからだに変化を促す圧力
ども、からだのエンジニア&からだの専門家 鍼灸師&整体師 藤井崇次(泰心堂)です。
師走ですのね~、そしていつの間にか年の瀬?
なんとなく閉塞感が……、そういうときはROCKでしょう。
でも、ここでWe Will Rock YOU!だと詰まらなので、狼の被り物系で
さて、本題。
ひとのからだを変える圧力
……パワハラ!?
と思った方はそろそろお休み取ったらいかがでしょうか?
ええと施術の際の圧力についての考察ですね。
私、「痛気持ち良い」という言葉について非常に強い疑念を持っていまして、力尽くのマッサージ?的な刺激について反対の立場にあります。
生理学的に考えても、筋肉が緊張して、硬くなり、いわゆる”コリ”という状態は、筋肉自体のせいというよりも、神経作用としてそうなっているわけですから、筋肉を傷めつけるよりも、神経信号を解除する方に仕向けたほうが圧倒的に効率が良く、さらに必要な筋緊張を無理やり解除することもなく、優位性が高いと考えられるわけです。
じゃ、なぜ筋緊張が起こるか?
1.体勢や動作に伴う収縮運動を行っているから。
2.疲労しそれまでの姿勢を維持できなくなった(均衡が崩れた)ため、緊張することでからだの均衡を取っているから
3.該当部位や関連部位に不具合があり、筋性防御を起こすことで、それ以上の不具合を未然に防ぎ、不具合の解消を促進するため
4.自律神経系のバランスが崩れ、(無意識に)緊張する方向の刺激が出続けているから
だいたいこんなもの。
いわゆる肩こりなんかは、まずは1.腕を体から放して使うために肩関節周囲を固定するために緊張する。そして2.その姿勢を(相対的に)長時間続けることにより肩周囲など関連筋が疲弊し、柔軟な伸展収縮ができなくなり、強縮など縮んだままとなる。時に3.へと移行し、筋肉などの部分断裂(いわゆる肉離れ)や緊張部位の血管圧迫による血行不良、それにともなう筋力低下(ATPなどが供給されにくくなるから)、不具合治癒の不活性化、血流不足などをトリガーにした痺れ反応などが出てきます。さらに悪化した状態が継続すると4に移行し、何をしてもがちがち、痛みが常にあるなどの状態に陥ります。
なので、施術家が行うべき調整というのは
1.正常と異常のギャップをからだに認識してもらうように促すこと
2.筋関節が適正な位置関係になるように促すこと
3.それらが果たされるであろう必要十分な刺激を送ること
施術行為は実は、積極的にその状態を作り出すことではなく、知覚神経(求心性神経)を利用して消極的に状態認識を促し、自律神経系の働きで(遠心性に)最適化が行われるように促すことです
つまり、神経刺激が適正に入れば良いという条件を満たすだけであれば、”触れる”だけでも知覚神経(触圧覚)に影響を及ぼすことができるので、接触刺激など極めて弱い刺激でもからだの変化を促すことができると言えます。
あとは受け手の耐久力や勘違いに対する認識変化を促すか否かの問題ですね。
にもかかわらず、相変わらず、痛気持ち良い施術が蔓延っている不思議。
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