手指鍼術と皮膚炎
ども、からだのエンジニア&からだの専門家 鍼灸師&整体師 泰心堂こと藤井崇次です。
ここしばらく、手指鍼術のお話をしていますが、今日はちょっと気を付けてお話をしなければならない話題です。
手指鍼術と皮膚炎
このお話をするときに気を付けたいのは鍼灸単独はお勧めしないということを強く述べておきます
そしてもう一つ、原因がハッキリしている治りやすいものと体質由来の治らないものとがあるということ。
基本的に、鍼灸を含めた徒手調整術は、刺激効果による血行促進、免疫機能回復など自己機能の活性化とそれによる自己修復を促すものです。
なので、ウィルス、細菌などによるものなど自己免疫機能が回復することにより、自己修復が進み、結果として治癒に至るものがあります。(湿疹、蕁麻疹、帯状疱疹など)
一方で、自己免疫の暴走などによるアトピー性皮膚炎など体質由来のものは、日常的だった痒みがなくなる、ただれた皮膚が比較的普通に近い状態まで戻る、見た目で分からない状態になることはあっても、アトピーで悩んでいる方の望む完全な治癒は現状無理です。
簡単に「アトピーの治療」とのたまっている鍼灸師を含めた自称治療家?が多いようですが、なんというか無責任ですね。
手指鍼術での対応
手指鍼術の場合、膝や肩など部位が限局されたものでは”相応部位”を用いた相応療法を積極的に用いますが、皮膚疾患など”免疫”や全身の”血行促進”、”治癒機能の活性化”を目的とした施術の場合は、気脈療法や五治処方を用います。
手の経絡(手気脈)を利用して、間接的に全身の調整を行う手指術独特の概念ですね。
手指鍼術の蔵府経絡論(舎岩道人『五行鍼』に基づく)では、脾気脈、肺気脈、大腸気脈、あとは腎気脈などを中心に処方を検討します。
処方の選択の仕方
1.症状から、代表的な処方を選択
2.陰陽比較脈診+三一体質論
3.キネシオロジーテスト(入江式FT、TR、O-ringなど)を利用して、五治処方を選択
こんな感じかな?
泰心堂では、3.がメインになりますね。生体(あるいは筋肉)反射テストとも言って、チェック対象に対する脳ストレスと検出するテスト方法です。
このテスト法に習熟することで、時間をかけず、的確に処方を選択することができるので、短時間の施術が可能になっています。
施術の実際
手指鍼術の場合、右半身の症状は右手右側に、左半身の症状は左手左側、中央の症状は両手にそれぞれパターンを適応していきます。
こまつ式では特に片手3パターン、両手で6パターンを別個に適応することもあります。
こまつ式の場合、メイン(+サブ×1~2)のパターンの組み合わせを用います。
これを的確に選ぶには、キネシオロジーテストが必須になります。
組み合わせを決めたら、専用の鍼を選択部位に置いていき、5~15分程度そのままにして反応が出るのを待ちます。反応がでたら直ちに抜鍼。
またはお灸を利用して温熱的刺激を加えます。
泰心堂の場合は手指鍼術の施術は1枠30分程度。しっかりと刺激をしたうえで、からだに余力を十分に残した状態で終わるのがコツですね。
この状態確認→処方選択→調整の一連の流れを週1~2回、週1回、2週に1回程度など各人の状態やスケジュールの都合に合わせて繰り返し、改善を目指します。
ただし、前に述べた通り、アトピー性皮膚炎など体質由来のものについて、症状が激しく出ている状態から寛解=症状が落ち着いた状態に至るのがせいぜい。見た目はほぼ治ったかのように見えても、落ち着いているだけで、二度と起こらないわけではありません。
なので、医師の指導の下、適切な投薬と保湿をメインに、手指鍼術など適当な徒手調整術はサブとして上手に使いできるだけ症状が表に出ない時期を長く続けることが生活の質を上げるポイントになります。
湿疹、蕁麻疹、帯状疱疹などについては再罹患(また似たような症状に罹る)ことはあっても、基本的に自己治癒能力の範囲内なので、一度治ってしまえば、治癒(略治)と言っていい状態になります。
当然ですが、そこに至る期間、回数は個人差が大きく、一般的にはその症状が出始めて長い時間が経過しているほど、症状が強く出ているほど回数、期間がかかるということは頭の隅に置いておいてください。
本日は以上。
泰心堂 徒手調整術研究部|習志野市大久保|自律神経整体
千葉県習志野市大久保、京成大久保駅近くのめまい、頭痛など自律神経系の不調による症状に強い鍼灸整体院 【ご予約はメールまたはWEB予約から】 taishindo@outlook.jp 047-404-5225
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