徒手調整術による頸椎回りの症状への対応
どうも、からだのエンジニア&からだの専門家 鍼灸師&整体師 藤井崇次(泰心堂)です。
いや、すっかり夏らしく暑い時間が長い! 7月は陽気のおかげもあり、わりととんとん拍子で良くなって(定期的な症状の解消や改善を目的とした施術からの)卒業される方が多数出ました。
「メンテナンスした方が良いよ~」とか、「三週間に一回くらいチェックに来ようね」とはお話していましたが、はてさて、どうなることやら。
喉元過ぎれば熱さを忘れるとならなければよいのですが。
そんなこんなで、空いたスケジュールを埋めるべく、本日はチラシ配り(ポスティング、投函)をしてきました。ええ、炎天下ですが、何か? だって、その時間しか空いていなかったし、夜中とか早朝とかに配っていたら、不審者ですよ、マジで。
さて、気を取り直して本日の本題。
徒手調整術による頸椎回りの症状への対応
と、大見出しにしてみましたが、これ実は徒手調整術業界というか整体業界?ではセンシティヴな問題です。
もちろん泰心堂では効果が高いことはもちろん安全であることもまた重要な問題であるという考え方をしていますので、急回旋を伴う手技や、ぐりぐり、ごりごり押したりなんて手技は一切しません。
……というかまだそういう人っているんですかね?
さて、頸椎回りの症状として来院が多いのは、
1.頚椎症+腕の痺れ
2.首肩の凝りから腕の痺れ※病院で具体的な診断なし
3.頸椎ヘルニア+α
4.頸椎すべり症
ま、ほかにもあるけどこれくらい。
で、厄介なのが1.のうち、神経根障害が疑われるものですね。
こちらは改善が非常によろしくなく、まったく症状がなくなった人は13%、2~3割残るが25%、5割以下が32%、2~3割減が25%程度、無効、変わらないが5%。今まで施術した経験からだいたいこんな感じです。
完全に症状がなくなった人は、おそらく神経根障害が疑われていたが、違った例だとは思います。
あとは正直大差ないかなというのが現場での実感。
さて、では調整のお話です。
頚椎症関連は様々な症状が付随することが多いです。しびれや痛み、不快感、こり、はり、冷えなどなどから、頭痛や思考がはっきりしないなど精神症状などいろいろと訴える人がいます。
が、そんな一々、細かな症状について対応しなくてもOK。
そもそも症状は原因に対する結果として出ていると考えるのが根本療法系の考え方なので、原因である蓄積疲労状態からくる、捻じれ、歪みが継続している状態をとれる分だけ取ってしまえば良いだけです。
泰心堂 徒手調整術研究部では、DRT(ダブルハンドリコイルテクニック、上原宏、日本DRT協会)をメインに施術をしています。
早い人で3~4回で変化が、重度の方で10回前後、できるだけ短期集中で体にかかる負担を取って、できるだけ楽な状態を維持してもらうことがポイントです。
それでも取りにくい時や首に振動を与えるだけきつい場合は、四肢誘導調整法(綿田幸雄、天秤堂)を利用して、からだの左右バランスを整えていくことで、体液循環を促進し、神経伝達障害の解消を促していくことで、自己治癒力が発揮できる状態へと戻っていくことを期待します。
とまあ、基本的な話をしたうえでここ2~3年の傾向のお話をします。
ここ2~3年、増えているのがストレートネック+頚椎症のパターン。で、このタイプの中で泰心堂に来る方は、わりと(片側の)腕のしびれを訴えるケースが多い。
しかしながら触ってみると、これ酷いのは頚(くび)。ひどい時は弯曲が逆転している。横から見ると頭が完全に胸の前に位置している。※正常な状態は頭は胸の上に載っている。
がちがちに緊張していて、余裕がなく、本来は痛みが強く出ていてもおかしくない状態にもかかわらず、首よりも腕の痛みを訴えるケースがちらほら。
こういう方は、初回から数回の施術においては、頚の痛みが強く出る傾向があります。
なんていうか、むち打ち症や寝違えのような痛みですね。
なぜ、起こるかというと、からだの左右差(ねじれ、歪み)が解消されたことで、
1.神経伝達障害が緩和されたことによる”認識力”向上→本来痛かった部分、本来出るべき痛みを認識できるようになることで痛みを感じる。※場合によっては強い筋緊張(筋性防御反応)伴う。
2.血流阻害が緩和されたことによる血液流入量増加→発痛物質もまた流入量が増加するため
3.炎症反応が起こりやすい状態になる。→炎症=治癒反応であり熱(痛み)を伴います。
つまりは、頚も治さなければならない部位であると頭が認識して、首周りの回復のために動かさないでほしいという命令(痛み信号)を正常に出せるようになるからですね。
本格的な治癒はこのあとに起こってくることなので、この時機が短期間で済むようにできるだけ良い状態を維持できるかが大きなポイントになります。
施術回数はというと、はじめは週一回以上の調整をしたいところですが、まあ、それはそれとしてやはり10回以上は見込んでほしいところですね。
・・・・・・でもそういう人に限って、1~2回で治ると良いなという希望的観測をしていたりする。これはかなりのギャップですよね。
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