施術の回数と施術後の経過(症状の変化)
ども、本日2本目の投稿になります。
からだのエンジニア&からだの専門家 鍼灸師&整体師 藤井崇次(泰心堂)です。
今回のお話は、施術の回数と施術後の経過(症状の変化)というお話。
さて、なんでこんなお話をしておくかというと、特に男性なんですけどね、なんかうちに来るとなんでも1~2回で治ってしまうと考えている方が多いからなんです。
ええと魔法じゃないんだから、そんなわけはないでしょうに。
泰心堂で提供しているのは技術です。技術なので、その技術を習得したものであれば、だれがやっても同様に効果を出すことが可能ですし、本人のからだで治せる範囲のものがその体力や回復力(復元力)、日々のストレスの兼ね合いで、治る分だけ治っていきます。
もっというのならば、本来そういう機能(=からだの治癒と維持)を持っているにもかかわらず、うまく働いていない状態=病気と呼ばれる状態に陥っているからだに対して、検査を通じて”現状認識”を促し、調整的刺激を通じて”復元力”(最適な位置に戻ろうとする力)を発生させることで、その時点で十全にからだの機能(=治癒と維持)が発揮できる状態へと変化を促します。
その結果、その状態で治る分が治癒されていき、やがて治癒に至るわけですね。
これ、からだの仕組みの問題なので、本人の願望がどうであれ、からだはからだの仕組みと機能によって治癒、維持されます。これは病などの悩みからの解放される段階も同じです。
じゃ、劇的な変化が起こるケースは?
それは、過剰反応と歪みを起因とする症状が主症状である場合です。
平たく言うと、要らない痛みが残っている場合と歪んでいてからだがうまく動かないから出ている症状ですね。要らないのだから出さなくてよいと体が判断すれば、その痛みは即座に消えます。ゆがんでいることで体が動かないのであれば、歪みが取れたら即座に動きが改善します。
残るのが蓄積疲労状態とその結果によって現れた症状です。
具体的には
1.筋肉や腱、軟部組織などが傷み、本来であれば修復されなければならない状態が、何らかの原因により認識されず治癒されない状態、あるいは傷んでいる故に修復のために”痛み”を出しているにも関わらず、無理やり押さえつけて、もしくは無視して動いたことのより断続的に傷め続けている場合。
2.歪みが長期にわたり、体液循環不良、神経伝達障害など不良状態が”常態化”してしまった状態。悪い状態が習慣化してしまったことにより、悪い体の動かし方がいつも通りになり、認識されなくなったことにより治癒されない状態のままになっている場合。
3.その他
こちらは時間がかかります。歪みを取ることで、左右差が解消され、本来の骨や筋肉の位置関係になることで、体液循環が促進され、神経伝達障害もまた解消方向へと動きやすい状態になり、自律神経系の機能低下状態も解消方向へと動きやすくはなります。
が、ここまで行くとからだの状態を立て直すのに、組織の修復が必要になるので細胞の修復に必要な時間がかかるわけですね。
はい、当たり前に良くなっていくのであって、傍から魔法のように見えたところでからだの仕組みと機能によって治っていることには変わりがありません。あとは施術を受けた本人の回復力と日々の過ごし方(姿勢やストレスのかかり方)によってどれだけ良い状態をキープできるかにかかってきます。
体調の変化の出方
出方として3タイプくらいに分けられます。
1.右肩上がりのタイプ
わりと素直に効果が出るタイプで、初回から、回数を重ねるごとに症状が警戒していきます。
2.小休止タイプ(あるいは停滞タイプ)
何回か施術をして、変化が出て、また停滞して、数回施術するとまた変化が出て、……を繰り返すタイプです。季節変動やストレス性の変動が多いタイプで、無理がかかるとすぐに停滞するタイプです。
3.交代タイプ
調子が良い時機と調子が悪い時機が交互に出るタイプ。わりと長期にわたり悩みを抱えていた人に多いタイプで、調子の悪い時機には次々と症状が増えたかのような症状や一見症状が悪化したかのような強い痛みなどが出現します。これは、悪い状態に認識も慣れてしまったことによる弊害で、著性により状態がよくなり認識力が高まった結果、今まで無視していたからだの状態が無視できなくなったことで、症状が増えたり痛みが増したかのような錯覚を受けます。
しかしながらよくよく話を聞いてみると、可動域制限などの悩みでは可動域が広がっていたり、痛みで動けないなどの悩みの方は「痛い」、「動けない」という言葉を口にはするものの良く動いていたりします。
つまり、これ、実は右肩上がりタイプの亜種なんですね。
基本タイプはこんな形で、日々かかるストレス(肉体的、精神的、気候・環境)の強さや日頃の姿勢などに影響される重力由来のストレスなど、日々の疲労との兼ね合いでどれだけ回復するかが変わっていきます。
本来、病や悩みを解消したいという人は、施術を受けて頑張るのではなく、施術を受けて安静に、療養に努めることが大事。
傷みがないから動ける→無理をする→また傷める→また痛みを取る→
といつまでも治らないことを続けるくらいなら、痛みを残した方が良い場合もあるということを施術者側は知っておく必要がありますね。
0コメント