肩こり、頚コリの治し方を知らない人が多い件!?

 おはようございます!

 からだのエンジニア&からだの専門家 鍼灸師&整体師 藤井崇次(泰心堂)です。

 改めまして、おはようございます。

 個人的には、当たり前すぎて、ある意味でショックなんですが、・・・・・・


 肩こりの痛みの押さえ方(紛らわせ方)と治し方は異なります。

 一言でいうと、

 肩こり、揉み解してはいけません。


 いや、マジの話なんだって!


 多くの方が勘違いしていることですが、別にあなたを害しようと体が思ってわざわざ肩こりを作っているわけではありません。むしろ、この肩こりという現象は人体の生理的仕組みに基づく防御反応なんです。

 つまり、せっかく肩こり状態にしているのに、無理やりほぐしたら、仕事ができなくなります!ってこと。


 肩こりや首のコリで悩んでいる方は非常に多い。国民病とまで言われたりしますが、実は肩こり、頚のコリ自体は病じゃないんです。からだを壊さないためのブレーキや”その姿勢で仕事、作業”をするための支えなんです。

 つまり、肩こりや首こりで悩んでいる人は、だれが悪い?、何が悪いではなくて、間違いなくあなたが悪い、いえ、あなたの姿勢が悪いから、仕方がなく肩こり、首こりを作らなくてはならない状態に陥っているということです。さらにその姿勢をずっと続けるから、あまたがその状態が当たり前と認識して、いつも通りの状態が書き換わっているから、肩こり、首コリはなくならないのです。

 そうですね、糊付けした封筒のヘリを乾く前にはがしているといえばいいのか、工事現場のガードマンを無視して工事中の現場にアクセル全開で突っ込んでいっていると言えばいいのか? 本当に例えばが難しいし、常識だと思っている非常識の壁は非常に厚い。

 実は肩こり、頚コリの解消のための施術の第一関門は患者さん側の意識の書き換えだったりします。


 まあ、よくわかっていない施術者擬きが、せっかく体が出している痛みやコリを悪者扱いし続けてきた影響もあるでしょうね。

 でも、そうですね、40代の私なんかは、どうして肩こり、首コリになるのか? どうすればそれは治るのか? ぶっちゃけ学校教育の中でからだの仕組みとして学習しています。これ、マジですよ。(中・高生あたりの保健体育と生物の”試験範囲”に該当する項目です。)

 なのに、みんな忘れて、施術しますという看板を掲げている素人、資格をもっているだけの施術者などのいうことを鵜呑みにしてしまうわけです。

 はっきり言って医療費の無駄ですね。正直な話、鍼灸あん摩マッサージはもちろん柔整(接骨院、整骨院)からも保険請求制度を取り上げるべきですね。


 さて、ではまず一般的な治療院?で行われていることをお話しましょう。

1.冷・温罨法:アイシング、温熱療法に該当するもの

2.電気療法:低周波、干渉波、MCR、SSPなどいろいろあるけれど要は電気を流して筋肉を動かすこと

3.手技療法:マッサージ擬き。本当の意味で構造や仕組みを理解して、どのような位置関係やどのような環境に戻したいとリアルに想定して施術をできている施術者は皆無と言っても良いくらい。というか電気療法と手技療法を合わせてやる必要性はどの程度あるのだろうか? そこにそもそもの疑問を感じます。過剰刺激に思えてならない。

4.鍼灸:痛いところ、硬いところ、冷たいところ(稀に熱いところ)とその周辺に対して医療用の鍼による機械的刺激、あるいは温熱的刺激を加えること。


まず、1.について家庭でできます。氷嚢やアイスパックを利用して、熱を持った患部を冷やす。あるいは触って冷たく、動きの悪い患部をぬれタオルをビニル袋に入れて電子レンジで温めたものを触れさせ温める。もしくは一般向け医療器として販売している赤外線灯を患部に照射する。あるいは風呂に入るなど。

2.電気的な波形にいろいろあるが、MCRやSSPなどちょっと経路の違うものを除けば、電気量販店で売っている肩こり・腰痛治療器でことが足りる。3000円~くらいからあるので、あとは電池代だけ。筋力増強トレーニング用の一般向けEMSマシーンでも代用できる。

3.一言無駄。電気療法でダメージを与え、さらに手でダメージを加える。どれだけ患部をぼろぼろにしたいのでしょうね。ひとのからだは触れる程度の刺激でも反応しますし、筋膜ですら2~3kgの力が加わると十分に動きます。体重を乗せる必要などかけらもない。坂戸孝志先生の提唱してる緩消法ではわずか500gの力で筋弛緩が可能であるという生理学論文も発表されていることを考えても、コリを解すあるいは押しつぶそうという刺激はダメージ以外の何ものでもない。

 これで治る人はもともと自己治癒力が強い人だけ。で、そういう人は筋骨の位置関係を戻し、再認識させてあげるだけで勝手に治る。しかもその方がずっと早い。

4.鍼灸は確かに刺激すると生理学的な筋反射が起き、刺激→緊張→弛緩という仕組みに則った反応が出やすい。しかしながら、刺激そのものは侵害刺激=ダメージであるため、過ぎたるは猶及ばざるが如しであることを自覚するべきである。

 ちなみにですが、昭和の初期くらいまで、お灸は灸点(お灸をすえるところ)を墨で印をつけてあとは自宅で毎日すえるというのが主流だったそうです。さすがにその時代のことはリアルな体験がないので伝聞ですけどね。

 まあ、痛いところや硬いところにお灸するだけでいいのなら、火傷(やけど)と火事に気を付ければ自宅でできるレベルですね。わざわざ鍼灸院で行う必要性をあまり感じません。

 一方、鍼灸師の中には経穴(ツボ)が特定の効果を持っていて、その効能によって悩みが解決するという妄想を持っている人もいるが、からだが治る反応は現代医学的には自律神経系の作用(炎症とそれに伴う諸反応)であり、選択的治癒ではなく、その仕組みを考えるとどの反応点(阿是穴、A-point、経穴、ツボ)を使おうとも、からだの認識に従って、自動的に治癒反応が促されるにすぎない。


【追記】

※古典において、同病異治、異病同治という言葉として示唆されている。また、手の反射区、足の反射区、顔の反射区、頭の反射区など各種反射区を用いた方法論を用いても同様の症状が解決することが多々あるように、必ずしもからだの経絡=正経中に経絡に優位性があるわけでもない。

※2 鍼灸は目の前の一個人を対象とした”個”の医術であることが大前提であり、目の前の患者をどのように楽にしていくか?という考察と施術の結果である経験知の集積が基本となる。またその刺激と変化の関係において除外条件を厳密に定義、適用することが難しいので学会?で発表しているデータ通りの結果はまず出ない。なのでツボの効能や流派独自の論理などを参考に学ぶのも大事ではあるが、それがすべてにはならないことを留意して、真摯に目の前の問題にあたる姿勢がとても大切になる。

【追記以上】


 昭和の名灸師と称された深谷伊三郎氏の言葉を借りるのであれば「ツボは効くものではない、効かせるものである」と。この表現が鍼灸の特性を表している。要は人間性の問題である。


 さて、ではどうすれば治るのか?

 その答えは、

1.構造的な位置関係を整えること→Zero-Position、つまり解剖学的正位、あるいは機能学的正位の合わせていく。

 操体法の創始者:橋本敬三によると『からだの設計にミスはない』のであれば、その設計通りの位置関係に戻るように誘導を掛ければ、自ずとからだの機能は十全に働くことができる。

2.認識を書き換えること

 いつもと同じ=肩こり状態の場合、肩こり状態は解決する必要を体は認識しない。故に、構造的な位置関係を整えるとともに刺激→反射→自律神経系によるからだの状態の再確認という仕組みを利用して、からだの筋緊張が適正であるかどうかを体に確認させる必要がある。

 TFT療法がタッピングという振動を送る程度の刺激でからだの変化が促されるのもまた、タッピングという行動(場所、意義付け、動作、振動、感覚、認識)を通じて、”認識”が変わることで自律神経系によりあるべき心身状態へと調律されるからである。

※この辺の考え方は”心身一如”という東洋哲学的考え方に近い。

3.日常感覚としての、快/不快、楽/苦などの感覚を活用し、日常姿勢を改めること。

 要は姿勢を良くしましょうというお話。もちろん作業によっては腕を伸ばし長時間手を使う作業もあるので、常に楽かつ快の状態を保つことは難しいが、常に苦しい状態、不快の状態で作業を”継続”しなくても良い。

 なので適切な休憩と、姿勢のリセットを通じてできるだけ楽な状態を保つことで、肩こりを作らなくてよい時間を少しずつ増やしていくことで、ある姿勢では肩が張る。休息をとると肩の緊張は抜けるという好循環に持っていくことが肩こりなどを根本的に解決する方法となる。


これが基本方針で、姿勢を維持する筋肉量がないのであれば、筋トレが必要になるし、日常的な疲れが蓄積し過ぎて、自分で戻せない状態になっているのであれば、我々のような仕事必要になる。


ただ、それだけ。


ちなみに、最近増えている首痛、ストレートネックのお客様方はあまりにも放置?し過ぎて自分でどの位置が正しいのかわからない状態になっています。なので、本来の位置関係と逆の配列をしていても本人は「いつも通りにしている」という認識しかないなんて状態だったりします。


でも、これ、写真を撮ると一目瞭然。

私「この姿勢、良い姿勢に見えますか?」

Dさん「いや、酷い姿勢ですね。頭前出ているは背中曲がっているわ、腰落ちているはこれ典型的なお年寄りの姿ですよね」

私「……。先ほど撮影したDさんの歩行中の姿勢なんですけど」

Dさん「……」

はい、こんな会話が繰り広げられる時間もあります。

ち・な・み・に、Dさん50代前半。


施術後の感想

Dさん「背筋が伸びて、しっかりと足に体重が乗っています。写真を見ても姿勢がきれいで、まるで若返ったみたいですね」

・・・・・・いや、年齢通りなんだけどね。

泰心堂 徒手調整術研究部|習志野市大久保|自律神経整体

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