施術における力加減

 おはようございます!


 からだのエンジニア&からだの専門家 鍼灸師&整体師 藤井崇次(泰心堂)です。

 どうも、PCの内蔵カメラって歪みが強いですね。光量不足になりがちですし。そう考えると自撮りを頑張られている方って凄いですね~。

 ちなみに今現在、某美容系のネタをセルフで実施中。前回の近影と見比べていただけるとその差は歴然。実は、今、眼鏡ゆるゆるです。フレーム調整しないと。

 まあ、今回はそのネタではないのでまた別の機会に


 さて、今回のお話は

施術の力加減

というお話。


 よく、

〇痛気持ち良いのが良いのでしょう?

〇「あ~、そこ!もっと強く!」

とかいう方々がいらっしゃいますが、それ本当に良いのでしょうか?


 まあ、そういうお話。


 ぶっちゃけ話、痛圧刺激(痛気持ち良い)が必要な場面は非常に限定的である。その場面とは、治療家? を自称するのであれば知っているはずのあの法則、プリューゲル・アルントシュルツの刺激法則に基づく、患部などの神経興奮に対する抑制、停止が必要な場面である。

 うん、これ全然わからないよね?


 すっごく平たく言うと、突然こむら返りなど、足が攣った状態などが過剰神経興奮状態なわけです。で、そこに対して強度の圧迫と伸展刺激を送ること、つまり、足の場合は痙攣している筋肉(わりとひらめ筋、腓腹筋)を強く圧迫する、あるいは痙攣をおこしている筋肉をストレッチを掛ける(=Jリーグなどで後半によくみられる足首をまげてふくらはぎをストレッチするあれですね)など足の痙攣を抑える場面とかですね。

 ええ、かなり特殊な場合ですね。


 よくいうマッサージや整体の理屈? ではからだを”活性化”とかのたまっているのですから、アルントシュルツの刺激法則からすると、痛圧刺激は、逆方向の刺激になるわけです。


 論理的に矛盾した施術していませんかね?


 ちなみに私、昨年(2018年)のちょうど今頃、営業活動の一環として地域に広範囲に集客用のチラシを投函させていただく活動をしていた時に、両脚攣りました。ええ、マジでやばかったです。あ、言葉乱れた。水分補給や休息には気を配っていたんですけどね、それでも起こってしまったわけです。思わず、熱中症のチェックリストを確認したくらいです。座り込んで、脈図って、脈動、脈拍に異常がないか発汗状態に急激な変化がないか、意識ははっきりしているかなど。まあ、確認した結果、足が攣っただけで済んだのは幸いです。

 私はわりと足の筋肉が強いほうなので、こういう強い収縮を起こした場合、大の大人がフルパワーで伸ばそうとして何とかくらいの強張り方をします。ええ、物凄くきついです。思わず~とか使って溜めてためて表現したいくらいに。

 ええ、伸ばそうと頑張ってもビクともしないくらいでしたね。しかも、それが両脚。

 こういう時って、痛みが非常に強く出ているわけで、それを不活性化(抑制、停止)するためには、足が攣ったことで出ている以上の痛み刺激を脳に認識させることでリセットを掛けるという方法自体は論理的には有効です。

 でもね、論理的に有効だから、できるとは限らない。ええ、ビクともしないんですから。痙攣している筋肉押し込もうとしても弾かれる。足首をまげてふくらはぎ伸ばそうと思っても伸びやしない。

ってことで活躍したのが、緩消法という手技。いや、マスターしていてよかったね。実験で来てよかったね~。(ん?良かったのか?)そんな感じ。

 ちなみに緩消法の刺激は、わずか500g重程度。体重かけて押す!? いえいえ、そんなことは必要ありません。人の構造と生理機能に基づいて施術を加えると、それが合理的なものであれば、しっかりと結果が出ます。結局、その場で30分かけて緩消法を施し、歩いて帰宅して、さらに緩消法。翌日には走っていました。(爆)


 さて、話を戻していきましょう。

 泰心堂の施術における基本的な考え方は、最小ダメージ→最大効果、最短時間→最長効果というもの。よく施術者の方はごまかしていますが、施術における刺激というのはどんな表現を使おうとも、からだにとっては侵害刺激=ダメージにすぎません。そして時間がかかるということはダメージが加算されるということです。

 ならば、最小ダメージで体が活性化し、自ら治っていくルーティンに入っていくのなら、それは大変良いことですし、最短時間で効果が発揮できるのなら、時間を無駄にしないという意味でも良いことです。

 泰心堂で採用している手技の種類としては、触れる、撫でる、揺らす、回す、引くが基本であり、圧す(沈む、静める)手技はあっても、力で押し込む手技は基本的に行いません。

 そもそもこり痛みって必要があるから生じているわけで、要らないものは、からだが要らないと自覚すれば自ずと解消するものです。要るものまで壊してでもなくそうとするから、肩こりや腰痛のベテランという謎の患者さんが増えるわけです。ひとのからだは壊れたら強く修復しようという作用があります。ええ、一般用語で超回復と呼ばれるあれです。

 せっかくわざわざ肩こり状態を作って、腕が落ちないように、あるいは頭が下がらないように支えてくれているにも関わらず、むりやり解してしまったら、からだは「その程度の筋力では腕や頭を支え続けることができない。もっと強化しなくては!」と判断し、より強く収縮=強いコリ、頑固なコリを作れる体へと進化するわけですね

……それって施術の意味なくない?


 だから、コリは解してはいけません。頭にからだの状態を認識させ、解れてしまうように仕向けることが大事です。


 あとはコリを解そうと頑張ると、施術者側のからだが壊れます。


※追記:Wikipediaにおけるプリューゲル・アルトンシュルツの刺激法則の概要にはおかしな記述がある。内臓~以下のくだりであるが、一つは内臓体表反射の話であり、刺激法則(侵害刺激の程度と神経や筋の興奮性に関する考察と実験)とは別の話である。また体表刺激による内臓への直接的変化を証明した資料は今のところ存在しない。そもそも関連部位の記述などはなにをもって関連する、しないを分けているのかも不明。さらに経穴と~のくだりについても、鍼灸理論における阿是穴(A point)の概念を肯定するのならば、それはどこでもよいということになり、(特定の)経穴を組み合わせることに何ら意味がないことになる。また極論を言ってしまえば、経穴を組み合わせたことで症状が軽減もしくは回復されるか否かについては、現場的な実感はあっても生理学的な証明はなされていない。Wikipediaの記述としては不適当だと思われる。

泰心堂 徒手調整術研究部|習志野市大久保|自律神経整体

千葉県習志野市大久保、京成大久保駅近くのめまい、頭痛など自律神経系の不調による症状に強い鍼灸整体院 【ご予約はメールまたはWEB予約から】 taishindo@outlook.jp 047-404-5225

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