上部頸椎調整について
ども、おはようございます!
からだのエンジニア&からだの専門家 鍼灸師&整体師 藤井崇次(泰心堂)です。
先日、顧客と話していてこんな話になりましたので、少しシェアしておこうと思います。
「先生、クラニアルテクニック(頭蓋骨調整術)とか上部頸椎調整とかいうけど、あまり頭や首に直接手を触れないよね」
う~ん、泰心堂式の場合、遠位調整→近位調整→直接調整という流れがありまして、遠いところから連鎖的に調整できる場合はどちらかというと遠いところを優先する傾向があります。
特に頚の場合、カイロプラクティック系の手技の一部で首に急制動、急回旋を強いる手技は非常に効果的、劇的な反応が得られるといわれる一方で、事故も多く、国内でも禁止行為に当たります。
まあ、直接刺激をする場合は、相当の注意を払わなければならないということと、何よりも安全性を重視して繊細に調整をする必要があり、非常に高度な技術であるということだけ記憶の片隅に置いていただければ。
で、クラニアルテクニックについても、からだの反射を利用して、遠い位置から調整を掛ける調整ブロックを用いたブロックテクニックや形の相似性や関節構造の相似性などを利用して同調と変化を促すテクニック、あとはKHT理論を応用した反射区(相応領域)療法などもあります。
まあ、とはいっても、クラニアルテクニックにつきましては、直接頭蓋に微圧を掛け頭蓋の拡大縮小の動きに対して同調、強調を掛けるマニュアルテクニックも結構使っていますけどね。
特に泰心堂のメインテーマであるめまい、頭痛系のお悩みや、自律神経系の機能低下が非常に強く出ている状態の場合、多くの場合は頭部拡大状態を示すので、頭蓋内圧を高め、頭部拡大を促していると考えられる、脊柱(背骨)と脳脊髄液の流れを意識してブロックによる調整を掛けたのち、脳脊髄液の生産と循環のリズムである頭の拡大縮小の動き(=一次呼吸)を直接手を当てて、同調、強調を促す刺激を送るということも良くしています。
あとは美容系の手技では頭蓋の歪み→顔面の歪みなど連動性も高いの近位部位として頭蓋調整を入れることもあります。
クラニアルテクニックはぶっちゃけ話、効果が出るか出ないかが極端な印象があり、下手にやれば効果が出ないだけなのでわりと安全かなとは思います。
一方、頸椎は頭蓋を構成する骨群と違い、そもそも可動部位(=動きがあるように最初から設計されている構造をしている)であるため、ちょっとしたことでズレます。
で、カイロプラクティックの一派 上部頸椎調整派の考え方によると、からだの歪みの起点を上部頸椎(頸椎1-2番と後頭骨)に求めますので、そこに下手な調整を加えると新たな歪みが起こり、違う体調不良に陥ることも考えらえるわけですね。
ホールインワンテクニックやらなにやらと上部頸椎調整を直接的に行おうというテクニックはいくつもありますが、正しい位置にはめ込むという考え方をすると、正直かなり難しいです。
また、ないとは思いますが、力任せに行ってしまうとかなり危ない。
なので、基本的に泰心堂では操体法の概念などを応用し、頸椎が自ら収まりの良い位置に収まろうとする反射的位置変化を促す手技を念頭に置いて調整しています。
どういうことかというと、ゴッドハンドと名高い藤牧秀健先生(ARM療法開発者)の言葉をパクると、自動的に、収まりの良い位置に巻き戻っていく(オートリターン)のを促したり、待っていたりするわけですね。
技術としては私がメインに使っているのは、上原宏先生開発のDRT。実は泰心堂ではDRTの認定治療院のステッカー貼ってあります!※日本DRT協会の会員なので。
背中を揺らすことで、プールのコースロープをゆらゆら揺らしながらまっすぐにするように背骨がまっすぐに揃い、結果、上部頸椎も収まりの良い位置に収まる。そういう手技ですね。
あとは古典的な手法でありますが、関節構造とその関節運動の方向に合わせた微細運動を利用して収まりの良い位置に収まるのを待つという技術、そしてこれは正直あまり使っていませんが、新自律神経整体(開発者 岩城憲治先生)の上部頸椎調整(エネルギー調整)テクニックですかね。
まあ、ともあれ上部頸椎調整のコツは、”自然に戻るのを待つ”ということです。
それって時間がかかるのでは?
まあ、実際問題として時間がかかる人もいます。動きを感じるまで10分そのまんまとかないとは言いません。でもまた、セットして数秒ですっと動く感触が出ますので、あとはそれが終わるまで0.~数秒ほど待てばOKなので、現場的な印象ではセットも入れて5分かからない感じですね。
※DRTは背部揺動が約5分。
そして上部頸椎を含めた頸椎は頭と胴体を繋ぐ部分であり、自律神経系の重要な連絡路であり、動静脈・リンパの要所、もちろん脳脊髄液の流れの中でも重要な位置を占めますので、調整することでこれらの流れが良くなり、からだの状態がより認識されやすくなることで、自律的調整が促され、痛みや不快感の元も解決方向へと促されることが期待される部位になるので、上手に使えば非常に利便性の高い調整点と言えますね。
そろそろ外出時間なので、このへんで。
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