どのうようにしてひとのからだは治癒に至るのか?

 おはようございます。

 からだのエンジニア&からだの専門家 鍼灸師&整体師 藤井崇次(泰心堂)です。


 どのようにして、ひとのからだは治癒に至るのか? これがわかると必要な徒手調整術はシンプルになります。


 これ、私が人に教えるときによく使うフレーズです。

 最近は、マーケティング的な”ゴッドハンド”が非常に増えました。どこの治療院も”差別化”と称して、「(自称)ゴッドハンド」という言葉を用いるようになってきた感すらあります。

 私の知り合いの治療系教材を販売している会社では、世の中で評価の高い治療家の方の技術をDVDにまとめて学習教材としてお手ごろな価格で販売しています。そしてその煽り文句がまさに”ゴッドハンド”なんですよね。

 ま、その辺の普通の先生の手技を教材化! じゃ、誰も買わないから仕方がないと思います。

 ちなみに本当にお手ごろ価格で、シリーズものをまとめてとかじゃなければ1本3~5万円ってところでしょうか?


 で、これゴッドハンドのテクニックを学べるわけで、学んだら『(自分で開発したわけではないけれど)ゴッドハンド(の技術をDVD学習した施術者)のいる店』とPRするわけですね。

 いや、本当に『ゴッドハンドのいる店』というのぼりを何軒かの店先で見まして、ぶっちゃけうんざりとしました。


「ゴッドハンドってなんか最近安っぽいフレーズになっていませんか?」


てな話を先日も顧客としたところですね。

某先生が、「ゴッドハンドじゃない通信」って某コンテンツをもじってDVDのプロモーションしていましたが、確かに自分でゴッドハンドって、・・・・・・ダサいよね。

もちろん心意気として、お客様の前に立ったら、「(私があなたにとってNo.1です。)お任せください」ってのは大事ですけどね。


さて、話を自分のところに戻していきましょう。

泰心堂こと私 藤井が提供する手技は極めてシンプルです。

1.チェックして

2.コンタクト(接触)して

3.待つ

簡単な言葉でいうと本当にこれだけ。もちろんチェックの仕方やコンタクトの仕方はいくつかありますが、ダイナミックな手技は基本的にやりませんし、オカルトチックな話もありません。

鍼灸師としての立ち位置は経絡治療家、積聚治療家であるにもかかわらず、経絡だの気だの話は聞かれない限り一切しません。むしろ積極的に、「便利な妄想」と言い切るくらいですね。(※の文章は面倒なので読まなくてもOKです。)


※先人、先達が現代的な解剖学、生理学などからだの理解がない状態、検査器具ない状態で試行錯誤の結果、便利な方法として確立してきた考え方があるのであって、未だ経絡という存在が物理的に証明されたわけではありません。故に、便利な妄想と泰心堂では定義しています。もちろんより上手に日々現場で活用されている先生方もいらっしゃいますので、効果がないと頭ごなしに否定しているわけではありません。私個人としてむしろそれが鍼の効果、灸の効果、経絡の効果と排他的に調べることができたらよいのにとすら考えています。


 さて、なぜ、そんなシンプルな施術で、長年悩んでいためまい、頭痛、腰痛、痺れ、その他自律神経系の不調による諸症状が良くなってしまうのか?

 これらはうちの顧客がそうだと言っている症状群であって、別に泰心堂で、それら症状に対して施術をした覚えは基本的にありません。


 また、鍼や灸をしたところで、その行為自体ではからだは治りません。揉んだり擦ったり、叩いたり、ひねったり、ひっぱたりしても同様にからだは治りません。それ自体は傷んでいるだけです。


 この話をすると「そんなわけない!」と苦言を呈する治療家の皆様は非常に多いのですが、事実です。基礎教養のお話であり、ぶっちゃけ話、中学~高校の保健体育や生物学の範囲内でしっかりと学んでいるはずのことです。


 簡単に説明すると、それら外部の刺激に対して、からだが勝手にリアクション(反射)を起こし、からだが自ずと治しているだけです。


「それが自然治癒力だ!」、「それみたことか!」と鬼の首を取ったかのように勢いづく方もいるかもしれませんが、からだ側のリアクションの問題であるということがポイントです。

 そもそも安易に自然治癒力という言葉を使っている自称東洋医学者が多いですが、あれ、実は西洋医学の言葉。語源的にヒポクラテス(ギリシア)ですからね。1926年に『自然治癒力学説史』を著したのはマックス・ノイブルガー氏(ドイツ)ですしね。説明に使われる基本原理の話もホメオスタシス関連で説明されることが多いので、これクロード・ベルナール(フランス)やウォルター・B・キャノン(アメリカ)などですから。東洋医学欠片もないよね。

 あ、マックス・ノイブルガー氏を除くと、中高で社会科の先生が「テストに出るぞ~」という人名ですね。

 さて、話を戻しましょう。

 ポイントはからだ側のリアクションであるということ。からだのリアクションとは、一つは(侵害)刺激に対する反射(主に脊髄反射中枢反射)、傷(ストレス、あるいはダメージ)に対する緊急反応、およびそのそれに伴う生理学的反応群(血流増加やホルモン分泌も含みます)です。

 これを制御伝達しているの、脳幹機能・(自律)神経系

 これも基本は中高の保健体育と生物の範囲ですね。詳しくは解剖学や生理学の範囲に入りますけれど基本的なことは実は皆さん学んでいるんですよね。

 なので、極論、それが引き起こされるのであれば、手段は何でもよいということになります。

 つまりは、鍼、灸でなくてよいし、独自の技術である必要もないということ。※同時にそれであっても良いのです。


 鍼灸の古典にも書いてあります。『同病異治、異病同治』、つまりは(ある意味で)何でもよいってことです。何でもよいから何をやっても良いではなくて、その時、その状態に合わせて適切の方法論を考えるべきだということです。でもそんなこと言ったてガイドラインもなければ何をしてよいかわからないから、その続き(試行錯誤の記録)が書かれているわけですね。特に当時は検査器具もなく、手探りで、実証医学としてあるいは実験記録として口伝なり文字に残して後世に残してきた記録なわけでその編纂と情報効果について非常に大きな葛藤があったものだと思います。


 先人たちの偉業に自ずと頭が下がる思いです。

 が、しかし、現代を生きる私たちはそれではダメだと私は考えています。

 ええ、検査器具やら寄る辺となる学説、既に証明されている原理や法則などに基づき考え直す必要があると思います。


 そのうえで、よくわからないことが起こるのは良いと思うのですが、まあ、現場に長くいると「え? なんでそれが良くなるの?」といったケースにぶち当たることも多々ありますから、現状でよくわからない仕組みと機能が働いている場合もあるでしょう。

 でも、それは再現性という意味で問題があるし、商品サービスとしては不十分だと思います。

 ええ、私、どちらかというと聖人じゃなくて、商人だと思っているので品質にはこだわりますし、費用対効果にもこだわりがあります。さらに商売であるからこそ、私は金銭的報酬をもらって嬉しい、あなたは商品サービスを通じて夢、未来につながることが嬉しい。そういう等価交換であるべきだと考えています。


 これね、ぶっちゃけ施術効果にダイレクトに関わります。

 自信をもって、「良くなりますよ」といって施術するのと、「いや~よくわからない力でうまくいくんじゃないかと~」といわれるのでは心理面での影響力が違いますし、施術者自身にとっても根拠があやふや、毎回まぐれ当たり期待では心をすり減らしてしまいます。


 理論武装し過ぎると攻撃的になりすぎるきらいがありますが、でも理論という根拠があるとそれを軸に現場に立つことができます。


 私自身も、先輩方の術式一式をお借りして、それを根拠に最初、現場に立ったものです。

 だからこそ、常にどのようにして、ひとのからだは治癒に至るのか?この問いを持ち、現状に甘えることなく学び次の機会に備えるのが大事なことだと思っています。

泰心堂 徒手調整術研究部|習志野市大久保|自律神経整体

千葉県習志野市大久保、京成大久保駅近くのめまい、頭痛など自律神経系の不調による症状に強い鍼灸整体院 【ご予約はメールまたはWEB予約から】 taishindo@outlook.jp 047-404-5225

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