肩こり、腰痛でも”自律神経系の機能低下状態”を忘れては効果半減。
どうも、からだのエンジニア&からだの専門家 鍼灸師&整体師 藤井崇次(泰心堂)です。
ぶっちゃけ話、施術のポイントについて、骨盤だの、頭蓋だの、上部頸椎だのといろいろな調整点の有効性を語る方は多いのですが、大事なことは、自律神経系の機能低下状態の確認とそれに対して何をするか? それだけです。
そもそもひとのからだはひとのからだの仕組みと機能により治癒、維持されています。
その仕組み、機能に関わるものが脳(脳幹)-自律神経と言われるもの。これらがしっかりと働いていれば、基本的に私たち施術者は要りません。
しかしながら、日々の生活で草臥れる、疲労困憊になることにより、それらがうまく機能できない状態になることで、蓄積疲労状態に陥ると、容易には自分で戻せなくなってしまい負のスパイラルに突入。やがて症状の発現へと至ってしまうわけです。
私たち施術者は、そういう方に対して、からだの基準(=Zero-Position)を意識させるという行為をしているわけです。
基準に対して、ズレがあると認識した体は(自律神経系の働きにより)自ずとおさまりの良い位置に戻ろうとする。
おさまりの良い位置におさまる=からだの基準に近くなるとからだの歪みも少なくなり、より神経、体液の働きが良くなります。
その結果、自ら治せる状態になっていくというのが徒手調整術の本質です。
その調整点が骨盤であるか、上部頸椎であるから、頭蓋であるかは術者の好みや技術の問題であり、受け手としてはどうでもよいことです。
で、この自律神経系の機能低下状態は肩こり、腰痛においても同じです。
そもそも、肩こり腰痛は、必要だからからだが引き起こしているものであり、からだにとって極論悪いものではないからです。
草臥れたことにより起きた補正(一時的に体を支えるための反応)が取り切れず残ってしまったのが、肩こり腰痛と考えていただければOKです。
対処すべきは、筋肉の硬さではなく、疲れがたまった(=蓄積疲労状態)ことにより、からだの基準=Zero-Positionからずれてしまい、正常に機能できなくなった結果、筋肉を固める(からだを歪ませる)という命令を出し続けているからだの状態を如何に機能できる状態へと戻すか?という一点です。
逆にこの一点が解消されない限り、そもそもからだが筋肉を固める(体を歪ませる)という命令を出し続けている以上、肩こり、腰痛は解消されることがないということになります。
だから局所(今回は、肩、腰)の筋肉を力を込めて押しつぶす、揉み解すということを繰り返しても、肩こり、腰痛解消には至らないのです。
解消したければ、軽減したければ、蓄積疲労状態を解消し、自律神経系の機能低下状態を解除し、からだの基準=Zero-Positionに近づけることで、からだの状態がどうなっているのか? その筋緊張は要るのか要らないのかをちゃんと判断できる状態にしていくことが大事なのです。
つまり、自律神経系の働きを意識した徒手調整術が必要ってことですね。
ちなみに本日のお話は、中学高校の保健体育、生物学の範囲内のお話です。
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