瞬間、骨盤調整ネタ
おはようございます。
からだのエンジニア&からだの専門家 鍼灸師&整体師 藤井崇次(泰心堂)です。
ええと、今日も暑いですね~から挨拶が始まる今日この頃、いかがお過ごしでしょうか?
ただいまの室温32度、湿度が58%。朝からこれですか。
私の本日の歪みはというと、右腕がやや挙上しにくいのと右足が気持ち上がりにくいかな? といった状態。やはり少し寝不足というかすっきり起きれなかったことが響ているように思います。
個人的には、これ調整のチャンスです。試したい理論や技法がいくつもあるのですが、まずは基本パターンと合致したものを選んでさくっと調整、うまくいけば終了、上手くいかなかったのなら、現状認識のし直し、再チャレンジ。で、記録しておく。
こういうことを気の遠くなるほど繰り返して、初めてみなさまに自信をもって提案できるサービスが出来上がるわけですね。
さて、本題。
瞬間、骨盤調整ネタ
ということで、まずは元ネタのお話をしておきましょう。
元ネタは福井市の天秤堂 綿田幸雄先生の四肢誘導調整法。綿田先生は先日、動体波動還流法ゆらぎを発表したばかりですね。ゆらゆらと揺動を加えて全身調整を行う手技で、私の揺動法と似通った部分もあるのかなと感じましたが、今回はそちらではなくて、私が現場で使っている四肢誘導調整法のお話。
たまに聞かれるのですが、私は骨盤調整について、重視していません。
ええ、全然というくらい。
泰心堂の施術においては、結果的に骨盤は調整されるものであって、わざわざ調整しようとしなくてもよいものという意識です。
基本概念として、
1.草臥れる(疲れると)と体は歪む。(補正がかかる)
2.この歪みが休息や軽度の運動などで取れなくなると、歪みや疲労感が抜けないまま(いつもより負担がかかったまま)日々過ごすことになる。→蓄積疲労状態の発生
3.歪んでいる体は、体液、神経、エネルギーなどの循環状態が悪くなる。
4.歪んでいる体はむくみやすく、頭部拡大や手足のむくみなどの兆候が出る。
5.頭部拡大→頭蓋内圧上昇→自律神経系の機能低下状態=からだの状態把握と最適化が起こりにくくなる。→回復力、復元力、治癒力、生命力低下状態
6.その結果、からだの弱い部分に症状が現れる。
となると、別に骨盤だけが歪むわけではなく、からだに生じて、なかなか自分で取ることのできない歪みが結果として悪さをしているということにすぎません。
ましてや、骨盤って仙骨―尾骨のことなのに関わらず、寛骨(腸骨―坐骨-恥骨)を含めてしまう意味不明な施術者も非常に多い。
そもそも、寛骨自体は、車でいうサスペンション部分なので、ズレることができる方が普通。腸骨稜の高さや坐骨の高さ、あるいは膝の高さだけを比べても、”骨盤”がズレていることにはならない。
ほかのいくつかの基準を組み合わせて、おそらくはズレているだろうと類推するほかないのである。
・・・・・・でも検査甘くない?
ま、それはそれとして、骨盤調整ね、泰心堂的に再定義すると
1.疲れると歪む。
2.首から尾骨にかけての背骨にも歪みや回旋変位などが生じ、からだの機能が低下する。
3.それらはからだの左右差として確認される。→可動域の左右での明確なズレ、筋反射(筋肉の力の入り方のタイムラグ)の低下などといった現象、重心軸のズレによる不安定さとして確認することが可能。
4.特に足回りの可動域(滑らかに動く範囲)のズレや筋反射の低下は、歩行時にサスペンションの役割をしている寛骨(腸骨、坐骨、恥骨による複合骨、一般的な施術者がまとめて骨盤という名で的外れの説明をしている部分)の運動性の低下、仙骨を中心とした八の字運動や脳脊髄液循環不良に伴う仙骨のポンプ運動の不具合を示唆すると考える。
5.結果、骨盤(仙骨―尾骨)を調整することで、主に下肢の連動性と運動性とを改善することで、骨盤調整が結果的にできたと考えることができる。
※泰心堂的に最上位調整点は自律神経系の中枢である脳・脳幹(一次呼吸、脳脊髄液循環)、次点で上部頸椎、骨盤はかなり下位(優先順位が低い)の調整点。泰心堂の現場においては、セラピーローカリゼーションというキネシオロジーの技法を用い、より上位の調整点に調整個所を集約し、連鎖的に調整するという方法をとっているので、一々下位の調整点から上に向かって調整するということは原則的に行わない。
さて、今回は、瞬間調整ネタということでわざわざ骨盤の角度がああだ、こうだと検査して、フォローあるいはカウンターでアクションを加えて~とかするのは瞬間ネタにならないし、冗長である。
よって、鍼灸理論と四肢誘導調整法の複合でサクッと調整したいところですね。
ということで使うの”後谿―申脈”。鍼灸師であればだれでもご存じの奇経療法の基本パターンのひとつ。
使う理由は、この組み合わせで整うラインのひとつが督脈ライン。これは体を連なる上下に伸びる仮想的なエネルギーラインであると同時に、督脈は腎・精髄(脳・神経系、外肺葉)と関係が深い。
整えたいのはカイロプラクティック的には頭から尾骨までの背骨のラインであり、骨盤(仙骨・尾骨、ついでに寛骨)はおまけ。なので、帯脈、衝脈ではなく、督脈を狙う。
そしてカイロプラクティック由来の技術である福井の天秤堂 綿田幸雄先生かいはつの四肢誘導調整法は四肢と背骨の関係から、からだの歪みを手足の連動性を利用してとるという技法。
検査によって、判明した動きの悪さを中心とした4つのパターニングが適したものを選び、対応する側の後谿―申脈を利用することで瞬間で骨盤含めて背骨が整います。
これは結構面白いので、鍼灸師の方は試してみてください。
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