からだの左右の力の流れがわかると

 おはようございます。

 からだのエンジニア&からだの専門家 鍼灸師&整体師 藤井崇次(泰心堂)です。

 朝からデータのバックアップを取っているのですが、Disc50枚入りのうち18枚で書き込みエラー、ドライブが旧いからかな? あ、19枚目。いつもに比べてもエラーが多すぎなんで、水曜日以降に職場のDVDドライブで再チャレンジって感じですね~。


 さて、『からだの左右の力の流れがわかると』ということである意味で前回の続きです。

 この力の流れを積極的にみるか、消極的にみるか、あるいは能動的にみるか、受動的にみるかによってまあ考え方は色々変わってしまうのですが、今回は単に収まりの良い力の方向性があると考えてみるのが良いかなと思います。

 なんというか操体法の概念における”快/不快”の快の方向に近いですね。


 まずどうやって見分けるかというと、体癖と筋反射テストですね。

 体癖というと野口晴哉氏の著書を思い出しますね。

 ま、それはそれとして、要はからだの自然なからだの動きの特徴です。あるいは強調されている動きとでも言いましょうかね。

 私自身、スポーツの現場や施術の現場などで多数の人を見てきて、完全に左右対称でど真ん中に重心が来ている人って正直見たことありません。

 まあ、左右対称にからだを使うようなスポーツをやってこなかったからですけどね。サッカーに野球に、インラインホッケーなどどちらかというと斜にか構えるスポーツばかりですから。ちなみにですが私の場合左の回旋系(横方向)への動きが強いので左足でボールを蹴ると左右方向のブレが大きくなります。

 でも水泳などでも実は左右対称じゃないんですよね。ひとによっては右のストロークが強くて、左が弱いなんてのもあります。

 あとは利き手、利き足と方向性が完全一致するかというと、それもまた微妙。

 必要とされている動作に対して、本人が感覚としてやりやすい動きの方向性が優先されているように感じます。

 なので、決めつけはよくありませんのでちゃんとチェックする必要があります。


 ちなみにですが、訓練すると筋反射テスト(キネシオロジーのテスト)でも方向が検出されます。思い込みが強いと認知バイアス(思考の偏りによる影響)が出ますので、過信は禁物ですけどね。


 さて、方向性がわかると、その方向性に合わせてベクトル(’力と方向・角度)を加えることで、からだのズレの検出がしやすくなります

 からだの感覚としては、快方向(動きやすい方向、力が伝わりやすい方向)へと刺激をしているはずなのに、何か引っかかる(鈍い、力が減衰する)ところがあるという感覚が生じるのでしょう。この入力に対して、からだが反射を引き起こし、現状に合わせて引っ掛かりが取れる分だけ取れるという反応が起こります

 この反応はひとのからだに備わった生理的機能ですので、〇〇のツボを刺激したから□□の反応が起こるというような東洋医学的な妄想の話ではありません。からだがその機能に基づき選択的に反応を引き起こしているだけなので、「胃腸の調子が悪いから、胃のツボを刺激しよう」と刺激しても「頭痛が取れて頭がすっきりした」という結果が生じたりします。で、昔の人は「経絡的につながっているから」と説明したのでそういうリンクがあるかのように一部業界で意識されているということです。

 まあ、ツボの効果はあるという人もいると思うのでそういうひとはそれでよいと思いますが、治癒反応に必要とされる材料は血液を通じて供給されますし、その鍵とされるホルモンもまた血中に放出されると生理学的には説明されています。となるとちょっと間をあえて飛ばしますが、どこで反応するかは別に確約されていないってことになるんですよね。

 となるとからだ自身の機能として、調整が必要な個所で反応すると考えたほうが無理がないと考えます。なので私自身は東洋医学者の身ですが、”ツボ”(経穴)の効果は広くはないと考えています。

 現実的なお話で、「どこに行っても良くならなかった」という方が来院したりしていますし、話聞くといくつも”東洋医学”的な鍼灸院で施術を受けてきたなんて方もいらっしゃいます。もしツボに彼らが言う通りの効果があるのであれば鍼灸院なんて2~3か所行けば十分でしょう。多少の流派の違いがあれど、2~3行けばある程度の方法と取穴パターンの範囲に収まると思います。


 そうなると大事なのは、調整が必要か否か、あるいは異常であるかどうかを判断しているのはどこか?って話になるわけですね。また、長引く症状の場合、なぜ、それが調整が必要と十分に認識されていないか、あるいは調整が必要な個所として認識されていない可能性があるということになります。


 今回の場合、力の流れ(方向性)を利用して、本来、”快”(=動きやすい)である方向であるはずなのに、動かない、動きが悪いというギャップを強調することによって、自動調整させようということができるのではないか?という話になるわけですね。


 ちなみにここのお話は徒手調整術研究部のお話になるので、研究題材として鍼灸を含めた徒手調整術の話をしていますが、(提供している)施術そのもののお話では鍼灸とその他徒手調整術で分けていますのでご理解ください。


 で、その施術ですが、実は私は現場で、左右対称な施術は行っていません。また無理に左右対称性を確保しようという考え方もしていません。「左右の基準が揃っていなければ何が何でもだめだ」なんて考え方もしていません。


 そんなデジタル的な話ではないので。


 基準がクリアされるのは良いことですが、クリアされないこともまた良いことです。何故ならば、今現在のからだの状態はこの基準を満たさないということがわかるからです。


 なので左右差やからだの動きをみていって、動きやすいか、動きにくいか、気持ちが良いか、悪いか、快、不快などをからだに判断してもらって、1~2手の調整を加えて再度確認。

 これで十分。少なくとも即座に変化できる分は変化していますから、あとはゆっくりと体を休めている間に、自動調整されるべきものです。


 で、この検査の中でからだの左右の力の流れを調べ、それに合わせた調整的手技を行っているのがうちのやり方ですね。繰り返していく間に、最初は反応が鈍く、自分のからだがどうなっているのかわからなかった方の中にも、自分のからだの楽な方を感じ取れる方も出てきます。


 楽をしていくと、からだはどんどん楽になっていきます。

 その結果、良いことがあったりします。


 今日はこの辺で。

泰心堂 徒手調整術研究部|習志野市大久保|自律神経整体

千葉県習志野市大久保、京成大久保駅近くのめまい、頭痛など自律神経系の不調による症状に強い鍼灸整体院 【ご予約はメールまたはWEB予約から】 taishindo@outlook.jp 047-404-5225

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